親友と言える存在との出会い
今親友と呼べる友達と言われて、2人思い浮かぶ。
1人は、中学の頃からの友達、もう1人は大学でできた友達だ。
中学の頃の友達は、付き合いが長い分親友と呼べる存在だと思って生きてきた。
実際、結婚式にも呼んでくれたし、今でも年に1回は会っているから親友と思ってくれているのだろう。
自分としては、中学から相性が良く友達になれていたのだと思っていたのだが、過去を振り返ってみるとどうやらそうでもなかったと思えてきた。
中学2年生の時に同じクラスになった彼はSくんという。
彼は、大人しく、誰とも話さない。みんなからは声を聞いたことがないとまで言われているほどの人見知りな奴だった。
そういう私もコミュ障全開だったが、当時はいじられキャラとして、クラスではふわっとした人気があった。
しかし、親友と呼べる人はいない、変にいじってみんなが笑って終わるだけだった。人気者でもなんでもない。
だから親友が欲しかった。そんな中、友達がいなさそうな彼に話しかけた。
どういう経緯で仲良くなったかは覚えていないが、色々と話す様になった。相手はあまり話さない分こちらから話すことが多かったことがよかったのかもしれない。要するに自己開示をたくさんしていたのだろう。あとは周りの仲間の存在も大きかったと思う。
気づけば帰りに一緒に帰ったりする関係になっていた。そして、彼の趣味に興味を持った。
当時、遊戯王が流行っていた。最初はよくわかなかったが、ジャンプフェスタに誘われてついて行き、試しに買ってみたことがきっかけで始めてみることにした。その後カードを集めて、よくデュエルをしていた。
しかし、今思うと向こうは親友だったのだろうかと思える様なことをいくつか要求された。
例えば、ゲームボーイの遊戯王で100戦するともらえるカードがあるのだが、ソフト貸して100戦勝てたらほしいカードをあげるとか、
ソフト付属のカードがほしいが、何個も買うの恥ずかしいから買ってほしいといったような冷静に考えるとパシリにされていた様な気もする。
今はそんな関係ではないのだが、あれはあれで楽しかったのだ。
中3には、「君がその高校に行くなら僕も志望校変えようと思う」とか言ってくれたこともあるし、いじめられそうになったときに全力で庇ってくれた。
友達になるとき人は自然と試しているのかもしれない、それでもこいつといたいって思えた時
自分のプライドを捨てた先に友達ってあるのかもしれない。
だから出会いなんてカッコよくなくていいんだと思う。